悪あがけ!ブス!

美女がやってる美容ブログは参考にならないから自分でやる。

そして色々迷った挙句、パワハラ告発メールを送信しました。

私が覚えている限り人生で一番悩んだ案件はおそらくこれ。

もう何年も前の話なので時効だと思うけど、関係各所に迷惑かけない程度にボカします。まあブログで顔出ししてるからバレたらその時はその時よね。

かなり長くなるので目次つけておきます。

暇なときに読んでください。 

 

 

 

 

新卒カードをドブに捨て、1年休養したらまたヤバい会社に引っかかる。

短大新卒で入社した会社で色々あって不眠症やらの精神疾患を患い、傷病手当を貰いつつ休養しました。この辺の話も面白いけど割愛。

で、1年少しほど何もしないでボーっと過ごし正気を取り戻して、社会復帰活動開始。

求人誌を適当にパラ見して『簡単なPC操作ができればOK!アットホームな職場です!女性活躍中!』みたいな文言が踊る倉庫の事務パートを発見。

直接雇用するのは聞いたことがない会社だけど、倉庫の運営会社は誰もが知ってる超大手企業。働いている様子の写真を見ると制服がTHE・OLみたいで可愛い。何より家からめっちゃ近い!!

 

恐る恐る電話して、面接をしてもらうことに。

当日に対応したのは所長と呼ばれるおじさん。どうやら近いうちに退職者が出るので早く後任を入れたいらしい。

履歴書を確認されて1年間のブランクについて問われるも、内臓疾患で休養しましたと適当に誤魔化す私。(悲しいが田舎は未だに精神病への偏見が強い)

めでたくその場で内々定的なお言葉をいただきました。で、その日に出勤していたもうすぐ辞めるという先輩を紹介されました。妊婦さんでした。

この会社、パートの産休は認めないんか…と、ぼんやり思いました。この段階でヤバいと気付けよ。

 

 

 

事務員が3年と続かない恐怖の職場

そんなわけで、主婦の皆さんに紛れる形で私の人生は再スタートしました。

お昼休みにご飯を食べながら色々話すのがとても楽しい。家族以外とこんなに言葉を交わすの久しぶり……。なんて感慨にふけっていると、ジワジワ不思議なことに気が付く。

入社して2年の別部門のお姉さんが最古参で、以下みんなだいたい入社して2年未満。妊婦さんも辞める予定日でだいたい入社1年だそうで。え、なんで??

主婦なら家庭の状況によっては辞めざるを得ないこともあるから、そんなものなのかって、思いました。うん……。世間知らずめ。

 

で、ここは倉庫なのでピッキング(発注に合わせて倉庫の品物を箱に入れる作業)の人もいます。っていうか、そっちがメインの従業員。

こちらもやはり主婦のおばさまが多くて、20年くらいずっと勤めている強者もたくさん。あれ、こっちは長続きする人がこんなにいるのね……。

まぁほら、人数の母数が違うからね。比べても仕方ない。

だが、働き出すとジワジワ広がる違和感。なんでこんなアナログなんだよと困惑するめちゃくちゃやりにくい作業工程。倉庫からの『余計なことするな』の圧力。こういう風にした方が良いのではという提案に渋い顔して「そう…」「そのうちやります」としか言わない所長。2010年代に現役のメディアファイルとして活躍するフロッピーディスク。

 

もしかしてここ、事務パートのことめちゃくちゃ軽視してる…??

仕事なんだから多少の嫌なことがあるのは仕方ないんだけどさ、倉庫と連携を取る以前に、全くもって話が噛み合わない事態も多々。

どうやらピッキングの人たちが事務員のことを「楽な仕事してる」「どうせどいつもこいつも根性ないからすぐ辞める」と噂してるご様子。

非常に働きにくいと何度も上司に改善策や要望を提案してみても、やんわり受け流される。そのうち導入するよと言われていた効率化システムも倉庫の都合で延びに延びる。

ある日、社員さんから聞いた「こんなの手打ちでやってるの多分ここのセンターだけなんだよねw」という言葉にむせび泣いた。

 

 

 

 

膨大な赤字はすべて事務員のせいだと責められ

総括して言えることはそりゃあ事務員みんな3年も続かないわ~だけです。ホント色々と理不尽な目に遭った。耐えに耐えた。

発注用PCを指さし「これは誰でも発注ができるようになってんだよ!」と言い放った所長が実はまったくもって発注操作できなかった時はさすがに笑いを耐えれなかったけど。

 

月日は流れ、だましだまし職場に通い、退職した妊婦さんが無事に生まれた赤ちゃんを見せに来てくれた頃、ついに事件は起きた。

仕事中、別部門の事務員さん2人がふいに所長と事務方のトップの社員さんに呼ばれ、社内で唯一100%の密室になる応接室に入っていきました。

で、小一時間ほどして出てくると、2人とも釈然としない表情。

次にうちの部門も所長に呼ばれました。わけもわからず入室。

(ここからは詳細に書く。やり切れぬ気持ちを共有したいから)

椅子に座ると、所長がそっとA4の紙を見せてきました。色々計算して数字が書いてあり、どうやらこのセンターの年間赤字額のようです。

 

所長「この額を見てどう思う?」

同じ部門のおばさま「はぁ……?」

私「……??」

 所長「この金額ほとんど君たち事務員の不備によるものだよ?申し訳ないと思わない?」

えっ!?!?なにそれ!?

このやり取りの後の記憶がね、あんまりないんだよね。多分衝撃を受けすぎて飛んだ。

ただ、狭い密室で不機嫌そうなおじさん2人に延々と世迷い言と的外れの恨み辛みを聞かされたのはうっすら覚えてる。

 

事務パート全員が応接室にお呼ばれ()した後、みんなで集まって言われたことをまとめたら

  1. このセンターは赤字額がグループ内で常にワースト3位くらい
  2. それは全部事務パートが原因
  3. 倉庫の人たちとちゃんとコミュニケーションをとれ
  4. 責任感を持って仕事をしろ
  5. 誰でもできる仕事のはずなのに何故こうなるのか
  6. 本当は事務パートの給料下げて赤字分を取り戻したいくらい

あのね、この仕事の時給、800円だよ。

時給800円分の仕事しかしないに決まってるでしょ!?

我々が無責任だったことあるか!?不条理すぎる職場環境だけど事務パート全員で頑張ってきたよ!!

なんならどうやら震災直後から誰も手を付けられなくて完全に放置してたタイムカプセルみたいな作業も手分けしてやり始めたし!

ってか倉庫内でも色々ミスやってんだろうが!?!?

あとな!所長!!てめぇ誰でもできる発注の仕事できねえじゃん!!!!

 

うちらの後に呼ばれた最古参のお姉さんが半泣きで応接室から出てきた時点で、私は静かにキレていた。

おそらく最古参だから他の人以上に酷いこと言われたんだと思う。まあ最古参つってもたった2年だよ。

GWも盆も正月も仕事してたのに、ここまで酷い仕打ちあるか?

これって責任転嫁型のパワハラでは??

いくらなんでも無理がある。10人もいない事務パートだけでそれだけの赤字額を叩き出せるなら、逆に我々は赤字を生む才能がある天才集団じゃないか。

100歩譲って全従業員に言うならわかる。なんでピンポイントで事務パートだけなのか。

事務方トップは所長の横で「いやそこまででは…」みたいな顔してるけど所長の謎理論を止めなかったし。

 

こんなところに長くいたらまた心が死ぬ。

辞めよう。

それはその場で迷わず決断しました。

しかし、私は別の部分で数日悩みました。

何もせずに辞めるか、それ相応の報復をしてから辞めるか。

 

 

 

5千文字のメールと震える指

報復するならば、真っ先に候補に挙がるのは労基への通報。

しかし、怒鳴られたわけでも殴られたわけでもおっぱいを揉まれたわけでもない。

ただ、ずうーっと意見を蔑ろにされ続け、密室でネチネチと整合性の取れない理不尽な怒られ方をして、時給を下げる旨を示唆されただけである。

この内容ではお役所は動いてくれないと判断しました。

では社内で解決する道はどうか。

御察しの通り相談できる上司はいません。

直属の上司は波風立てずに静かに暮らしたい系であることがありありとオーラに出ているタイプで頼れない。

 

私一人でやるしかない。

家に帰ってはスマホ片手にどこか相談に乗ってくれそうな機関はないか探して数日。

『もしかしたら運営元企業のコンプラ部で対応してくれるかも』

という案が浮かびました。

運営元企業のサイトをくまなく確認すると、関連・協力企業所属の従業員まですべての相談を受け入れてくれるヘルプラインというのを発見!

早速通報用メアドを電話帳に登録し、簡単な自己紹介、これまで会社で受けた理不尽な扱い、決定打となった応接室でのやり取り、これはパワハラではないかという意見をつらつらと打ちました。

このメールでコンプラ部が動けば、少なくとも会社に何かしらの指導がされる。やったね!

 

でもそうなると所長へのペナルティはどうなるのか。ドラマみたいに遠くへ左遷されたりするのか…?

プライベートの話なんか全然しないけど、年齢的に中学生か高校生程度のお子さんがいてもおかしくない。家のローンなんかもあるかもしれない。私のせいで一家離散?

社員さんたちだってどうなるかわからない。注意・指導くらいで終わるのかもしれないけど、もしも大事になったら……。

 

これを送信したら私が誰かの人生を破綻させる未来がやって来るのかも。

そう考えるとだんだん怖くなってきました。

気が付くともう2時過ぎでメーラーのカウントは4千文字強。

本文の末尾に本名、電話番号、所属会社名を付記しておおよそ5千文字。

自分で自分にドン引きしたのではそれはしっかり覚えています。

 

悩んで悩んで、私は送信ボタンを押しました。覚悟を決めたつもりですが、指が震えました。

 

 

 

メールしたら事態が亜光速で動いた

翌日。昼休みに早速メールの返事がきました。

簡単な労いの言葉と調査するので待ってほしい旨の極めてビジネス的文章。

約5千文字に及ぶあのメールを読んでくれた方がいる。そう思っただけで嬉しくて泣きそうになりました。

 

調査とやらの結果が送られるのを待ち2日目、いきなり本社から社長がやってきました。

そしてすぐさま、所長とその他の偉い人を伴い応接室に入っていきました。

事態が突然動きました。予告とかないのかよ。

「社長なんて初めて見たわ」みたいな空気の事務所。この中で私だけが何が起こってるのか知ってるのでドキドキ。

数時間後、応接室から出た社長は誰かに場所を聞いたのか私のデスクまで来て

「何か色々あったようで、申し訳ない」

と一言。

勝ったなと、思いました。

同時に、とんでもないことをやったんだな、とも。

周りの人たちはなぜ社長がただのパート事務員に謝罪したのか誰もわかりません。

事務所内の空気がおそろしくぎこちない。正直息吸えなくて死ぬかと思った。ぶっちゃけ社長になんて返事したのかまったくもって思い出せない。

 

終業後、事務パートさんたちに経緯を説明。みんな大喜び。

んで、今なら聞けると思って聞いてみた。

「そういえば所長って家庭あるんですか?」

「あぁwwwアイツあんなんだからだいぶ前に離婚してるよwwwwwww」

すでに家庭を失ってるんかーい!!!!wwww

私が破壊する家庭なんてなかった!!やったーーーー!!

 

それ以来、トントン拍子の凄い勢いで話が進んだ。

まず、所長は社長が来た日から事務パートに関わることを一切やめました。露骨すぎてウケる。

んで、事務のやり方について各部署と話し合う機会を設けていただき、その話し合いが習慣化され週1ペースでミーティングを行うことに。

これまでどんなに訴えても「まあ、そのうち」「それは後から考えますから」と後回しにされていた事柄がゆっくり解決されていく。

そして応接室事件を受けて退職を決意した事務パートさんたちも次の勤め先が決まりまくり。

私も次の働き口が見つかりました。

これから環境が良くなっていくのはうっすらわかるけど、ここに残る気力はない。

なんか一部の社員とピッキングのおばさんからすげぇ目で見られるし。

 

 

退職日に菓子折りを突き返される

そんなわけで退職当日、最後の仕事を終えて私物を回収し、用意しておいた菓子折りを社長が来た日から私を無視し続けていた所長に渡しに行きました。

礼儀として「今までありがとうございました」と渡そうとしたら

「そういうの良いから!!」

と、真っ赤な顔で受け取りを拒否されました。

完全に事務所の空気が凍った。エターナルフォースブリザード。

後から人に教えて貰ったんですが、私が辞めてすぐに所長は遠くの事業所に飛ばされたそうです。

それを知ったとき、家庭は壊れなかったけど、この人の人生は狂わせちゃったんだなって痛感しました。

 

菓子折りは事務パートみんなで分けました。

分け終わったら「ありがとう」ってお花をいただきました。

前の会社を酷い辞め方したので、ウルッとしました。

メールを送ったの、間違ってなかったなって思いました。

 

 

いま、会社のことで悩んでる人へ

私の話はこれで終わりです。

超長いな…読んでくださった方ありがとうございます…。

 

ここまで書いた文を客観的に読んだら、告発という表現をするほどでもない印象を受けた。

けれど当人としては指が震えるくらい緊張しながら送ったメールなので許してください。。。 

 

今の世の中って、会社が原因で精神を病んだり、体を壊したり、最悪の場合は命を落とす人までいて、おかしい。

そんなつまんないことしなくて良いんですよ。

健康的に生きることを最優先に考えてください。

私はそれに気づかなくて、20代前半の時間を無駄にしました。

 

助けてと叫べば助けてくれる人がいます。

私は少なくとも、後悔はありません。

「この程度の内容でコンプラ部に通報とかwwww」って思った方もいるかもしれませんが、私の価値観ではあの行いは完全なるパワハラでした。

もしも「私の方が酷い扱いされてるのに!」と、強い憤りを感じた方がいたら、その会社は辞めた方が良いと思う。それか適切な機関に通報。

酷い扱いに耐えるのが偉い時代は終わりにしましょう。

おかしいと思ったら声をあげるべきです。

令和はもっとマシな時代にしていこう!